8.17.2013

野良な花達

田舎で見る太陽の光を浴びた野良の花が美しい。
前回のポストでも少し触れたが、
なんとも言えない生命力溢れるたくましさと、
無骨な美しさが忘れられなくて、その後も気になった花を探し、
持ち帰っては写真を撮っている。

昨日2週間ぶりに東京に戻り、花屋の花を覗くと、
傷も無く花びらにもばらつきやちぎれは無いものの、
田舎で見る野良な花のもつ迫力がまったく感じられなくて、
少し驚いてしまった。

田舎で野良な花達を撮ろうと思う。
ペンの「FLOWERS』や上田義彦の「FLOWERS」など
植物の写真集も嫌いではなかったが、まさか自分が撮りたくなるとは
思ってもみなかった。

ひとつ気になっていることがある。
野良な花達をカットして持ち帰り撮影するべきか、
その場で切らずにそのまま撮るべきか、
そこが問題である。
(野良な花達は、その場で天寿をまっとうして種を落とす事が
とても重要な営みであると感じるからである。)

8.10.2013

二〇一三年、夏

昨年の夏は、写真展「企救中」で同級生と過ごしていたので、
今年は田舎で夏を感じることにした。

山梨の両親が住む家の庭にすいかの種を植えて約3週間
ジャックと豆の木とまではいかないが、それなりに育ってきた。



ROADMOVIESというアプリで簡単に作成出来る。
映像の順番は変えることが出来ないが、
お気楽ないいソフトだと思う。
HONDAのプロモーションで開発されたものなので、
無料で手に入るうちに。

種から芽が出て、つたが伸びて草むらが出来ただけで、
葉の裏にはアブラムシが群生し、蝶やハチが飛来している。
そして、庭の物干竿に時々のぼっていた二匹のカエルが、
どうやらそのまま住処にしているようである。
意外だったが、水につかってなくて生きていくカエルもたくさんいるようで
朝はいつも強い日差しを受けてひなたぼっこをしている。

Nikon D800E チューブ+Sigma100mmMacro
Nikon D800E チューブ+Sigma100mmMacro
Nikon D800E チューブ+Sigma100mmMacro

先日、いつもお米を売ってもらっている農家に伺った際、
ばあちゃんが花をプレゼントしてくれた。
黄色い花にはおまけがついていたので、庭にビールケースを置いて
背景にカレンダーの裏紙をたらして、自然光だけで、約30分かけて虫を追いかけた。

SigmaDP2Merrill クローズアップレンズ
SigmaDP2Merrill クローズアップレンズ(トリミング)

一昨日、夕方近くに窓の外を見ると、巨大な鳥が飛来した。
住空間の近くにサッシからは入ってこれないような大物の鳥が来ると、
さすがにビビったがすかさず望遠レンズを手に取って写真に収めた。

Nikon D800E 80-400 1/1600s f6.3 ISO100
すぐに飛び立つだろうと判断して、とっさにニコンのカメラの3Dトラッキングという
AFモードを使う事を思い立った。
Jリーグオフィシャルフォトグラファーの仕事をキャノンでやっていたせいで、
自分の中ではいまだにセンターセンサーしか使わない事が多いが、
空に舞う巨大な鳥ならば、オートフォーカスの食い付きがよくわかるだろうと
思ったからである。結果は狙い通り、カメラが勝手に鳥にピントを合わせ続けた。

Nikon D800E 80-400 1/1600s f6.3 ISO100
Nikon D800E 80-400 1/1600s f6.3 ISO100
こんなに食い付きがいいならばということで、カメラを持って外に走り出して
とんぼや小鳥を狙ってみた。さすがに食い付きは悪くなるが、捕まえたところで
落ち着いてシャッターを押せばかなりの確率で合焦していた。

Nikon D800E 80-400 1/1600s f6.3 ISO100
Nikon D800E 80-400 1/1600s f6.3 ISO100


昨日、長崎の原爆投下の日だった。
朝のワイドショーでなぜか原爆の話をしていなかったので、
実際に天草で原爆を目撃した親父の話をiPhoneで動画に収めた。



結局、放射能爆弾の正体は語られないまま、時間が経っていたようで、
今の状況と何かが似ているような気がしてならない。

今年の長崎平和宣言

いまだに溶け落ちた放射能の固まりがどこでどうなってるか誰も分からない状況で、
しかも、放射能汚染された冷却水が海に流れ混んでいるなどと今頃騒いでいる
放射能汚染拡大中なこの国家が、
今年の四月にジュネーブで開催された核不拡散条約(NPT)再検討会議準備委員会で提出された核兵器の非人道性を訴える共同声明にサインをしなかったことに、
今頃気づいてしまった。
アベノミクスなんたらマネーゲームなんかやってる場合ではない。
少しくらい消費税をあげようが、国民の安全と自由が保障されるならば
経済なんてどうでもいい。
金より大事なものがあるだろう。
二年前にも口にしたが、もうやめようよ、原発。
海外に売るなよ、こんなひどいもの。。
自然エネルギー開発や利権に、マネーゲーム野郎どもはすでに群がってるようだが、
ほんとに安全で環境に優しいならば、好き勝手にどんどんやってくれ。

こんなに暑いこの夏、どこも電気不足なんて言ってないじゃないか。
暑苦しいひまわりを見ただけで、放射能による奇形か?
などと思ってしまう自分が悲しい。

二〇一三年夏、これからはいろんな意味で省エネで生きることに決めた。

iPhone5

8.02.2013

吐竜(どりゅう)の滝

数ヶ月前から、両親の住む八ヶ岳に通っている。
母親が身体障害者になったことと、同居していた兄が仕事の都合で家を出たこともあり、
親孝行という名の下に、撮影の仕事が終わると猛暑の東京から逃げ出している。

いつものように朝5時に起きる父親が、耳が遠いせいでテレビを大音響で
点けるおかげで、毎日朝日とともに起きなければいけない。
親父のラジオ体操が終わり、朝食を食べて、掃除機をかける。
今日は仕事も無かったこともあり、
贅沢なラジオ体操代わりということにして、
近所のお気に入りポイント、『吐竜(どりゅう)の滝』に軽四駆を走らせた。

週頭の広告撮影でお借りしたNikonの80~400ミリレンズの解放付近での
周辺落ちの具合が、なつかしい感じがしていたので昨日の夕方にテストした。
真剣に欲しくなってしまったので、
今朝の相棒はそのレンズのついたD800E一台手持ちである。
家から車で10分程の滝の駐車上に車を止めて、一服した。
滝までの遊歩道約5分もカメラ以外は持ちたくないので、
予備のCFカードと雨用のゴミ袋だけをポケットにねじ込み、
持ってきたお茶半分を一気に飲み、熊注意の看板の立つ遊歩道を滝まで走った。

朝方は晴れていたが、いきなり雲に包まれて、
滝の前にある巨岩の上で、どう撮るか一瞬考えた。
昨日のあがりで気に入っていた1/1250s f5.6で攻めることにした。
そして水の流れ動きだけに集中したかったので、
初めてオートISOというものを使う事にした。
いろいろカメラを動かしてファインダー表示をみると
感度1000~4000あたりを行ったり来たりしていたがそれも含めてテストということで
山の中の岩の上に仁王立ちになり、一人きりで黙々とシャッターを押し続けた。
宮本武蔵しかり、修行とは山奥で一人で行うのである(笑)

1時間程経過して、我に返り、後ろを振り向くと30人程の観光客が、
みんなカメラを持ってこちらを狙っていた。
子供達はロンゲのおっさんに奇異な目を向けていた。

空を見ると、そろそろ雨が降ってきそうな雲行きだった。
何もためらわずに車へ走ってもどり、
煙草に火をつけると大粒の雨がフロントガラスに落ちてきた。
大きな国道を走って少し標高を下げたら、何事も無かったように空は晴れ渡っていた。

というわけで、今朝のあがり。
自分用クールダウン写真61枚。