6.18.2012

Nikon D800E パソコン接続撮影

先日、ファッションのカタログ撮影の仕事にD800Eを使ってみた。
ストロボ撮影がメインであればハッセルのHでやるところだが、
自然光の撮影で連写したくなることもあり、いささかパソコンとの接続に不安はあったが
ニコンの愛用者でもあるカメラマンの先輩がADでもあるので、
カメラコントロールプロという接続ソフトがどこまでがんばるのか試してみた。

予想通り、数十枚撮影すると、転送がエラーになりソフトが
ハングアップする症状が、全11カットで5回発生した。
ストロボ撮影時のチャージのある状態でも同じ症状が出た。

実際同じ状況でハッセルH(3900万画素)を使ったとしても、
これほどソフトがフリーズすることは経験上無いように思う。
(つまりファイヤーワイヤー800の転送のメリットだと思われる。)

パソコンのスペックはMacBookPro17インチ
Intel Core i7 2.66GHz
5400回転のHDで空き容量は140G。
メモリーは8Gだが、撮影時はNX2とカメラコントロールプロの
二つしか立ち上げていない状態である。
RAWと最小のjpgを振り分け記録で、
PCとカードの同時記録である。
いまだに許せないマックの大人の事情による
USB3未搭載のせいであるのは言うまでもない。

転送が止まった状態になると、カメラもパソコンも操作不能になるため、
やむを得ず、ソフトを強制終了して再接続してソフトを再起動。
転送の不具合に気付いてから、再び撮影に入れるまでに約3~5分のロスとなる。
しかも、この状況になった場合、カメラコントロールの記録モードが再起動後に、
なぜかPCのみになることがあることもわかった。
(ファイルの名前がカメラの連番でなくなるので確認できる)
撮影に復帰した場合は、必ず確認する必要がある。
そして、この時に約10枚ほどのデータが転送されないことも確認した。
(カードには記録されている)


天候と時間を見ながらの撮影において、カメラトラブルで撮影がストップしてしまうのは、
なんとも避けたいので、非常に神経を使うことになる。
モニターでリアルタイムに確認するPCとの接続撮影スタイルをとるならば、
何か対策をしないと、非常に使いにくいカメラである。

一番、まずいなと思えたのが、この症状を何度か経験すると、
撮影しながら、なるべく転送エラーが出ないように、シャッターを押す回数をどこかで
我慢して減らしてしまうような気分になったことだった。
自然光で撮影する場合は、動きの中でここだと思ったときは、連続して押したくなる。
モデルの動きが面白くなった時は、いっきに攻めて枚数を抑えながら
あたりを狙っていくというスタイルがスポイルされるような気がしたのである。

もちろん現行でUSB3に対応しているウインドウズの撮影用マシンを用意するのも
一つの手段ではあるが、もろもろのソフトや周辺の環境を考えると、
マックで同じような、性能がでてくれないのが、なんとも悔しいところである。

Wifiでデータを飛ばすSDカードでjpgだけを転送するスタイルにするのは、
なんだかオタクっぽくて避けてきたが、それも試してみなければいけないかもしれない。

おそらくHDをSSDにしたところで、USBの転送速度が上がらない限り
同じような症状は出るように思える。
最近発売になったMBPにようやくUSB3が搭載されるようだが、
ニコンの付属のUSBコードはなぜか1メートルしかない。
1メートルでは正直単体では役に立たない。
それに加えて、よさそうなUSB3のリピーター付延長コードをあまり見かけない。
全体から見れば、たいした需要ではないかもしれないが、
カメラメーカーは実際にカメラが使われる環境を検証した上で
周辺機器のケアーをしていただきたいといまさらながら強く感じた。

膝上ショットからの切り出し画像 70-200Ⅱ 70ミリ f6.3 1/250
画像自体には何の不満も無い。
一度の撮影で約100Gを使っても、そこも許せる。
こんなに素晴らしいカメラなのに、、
接続撮影に関して何か秘策を用意してくれていたら
もっと幸せになれたのにと思うと、残念でならない。