12.15.2013

山梨県北杜市大泉の雲

プリンターを八ヶ岳の麓に持ち込んで気を失いそうになりながら
337枚のゾンビのプリントをしている。
気分転換のつもりで眺めていた雲の動きや、山々の美しさ、
星空等があまりに素晴らしいので衝動的に動画を撮り始めた。
プリントの合間に空を覗きながら、面白そうな雲の動きを予感すると、
大型の三脚にカメラを載せて、八ヶ岳から吹き下ろす強風と寒さ、
ときには雨と戦いながら、約8万回のシャッターをきった。
微速度撮影(タイムラプス)という手法で雲の動きを撮影した
18分13秒の動画が完成した。
Nikonの上位機種カメラに搭載された微速度撮影モードで
一秒〜三秒に一度シャッターをきりながら撮った動画を
編集ソフトで繋ぎ合わせたものだ。


ゾンビの写真展と共に、
是非とも皆様に見て頂こうと思い、
特別販売することにしました。


というわけでDVDプレーヤー用のDVDビデオ版
特別価格¥1000-です。
こっそりと御予約を承ります。
nakayama1999@aol.comまで



3分のダイジェスト版です。
(画面右下の歯車をクリックすると解像度を選ぶ事ができます)

10.24.2013

上原浩治

上原選手がアメリカのリーグ・チャンピオンシップ・シリーズでMVPを獲得したらしい。
リリーフピッチャーで同賞を獲得したのは史上3人目というのが実に素晴らしい。 

彼がまだジャイアンツにいるころに、雑誌ナンバーの取材で東京ドームに撮影に行った。
長嶋さんの取材を通じて知り合いだった広報の方の計らいもあって、
ベンチ裏の部屋の壁で、用意しておいた球形のヒカル小町を持って頂いて写真を撮った。

プラウベルマキナ670  クリップオンストロボ ネガ

もちろん体はとても大きいが、まるで野球少年のように
素朴にフランクに振る舞う上原選手が、そのときに口にした言葉が今でも忘れられない。
「最近、投げ方がわかんないっすよぉ。。」
成績不振の最中、少し悩んでいるところもぶっきらぼうに取材陣に語っていた。
その後、2度ナイキの広告で撮影させて頂いたが、いつも変わらず野球少年だった。
そんな彼がアメリカに渡り、チームを転々として、
ようやく彼のはじけるようなピッチングホームが
日本のニュースにたくさん流れるようになった。 

いよいよカージナルスとの決戦である。
アメリカの究極の野球少年の集まりであるセントルイスカージナルスを相手に、
日本の野球少年がどんな戦いをするのかとても楽しみである。
セントルイスのゲートアーチを望むブッシュスタジアムは
地元の老若男女が一同に集い、いたるところで再会を懐かしむという
まさに同窓会状態となる完全アウェーである。
楽しみながらヨーダ並の魔球をがんがん投げて頑張ってほしい。

「ウエハラ、 フォースを使え!!」

WIDELUX F8  ネガ (掟破りの縦使い)

9.23.2013

秋は、夕暮れ。

(写真クリックで大きくなります)
2013/9/17

2013/9/18

2013/9/21

2013/9/21

2013/9/22

2013/9/23

2013/9/23
2013/10/8

9.08.2013

ICHIRO

一週間ぶりに東京に戻ったら雑誌ナンバーが届いていた。
イチロー選手の4000本安打記念特集号である。

約一ヶ月前にナンバー編集部から電話が入った。
電話の向こうから「イチロー」と聞こえた瞬間、
NYに延泊して、誰に会って、どこで何を飲み、
何を食うかまで妄想してしまったが
今回はなんとイチロー選手の野球道具を
国内で撮影するというミッションだった。

1997年の ナンバーのイチロー特集415号で、
表紙、リード見開き、本文、電車内中吊りの撮影を
担当させて頂き、雑誌でもこんなにギャラが
頂けるのかと驚いたのは懐かしい。

1997 415号 ジャイアンツに移籍したばかりの清原選手とのツーショットを狙うミッション


宮古島のキャンプ地で間近に見たイチロー選手は
とてもセクシーだった。
その頃は、野球選手と言えば巨大な体で
どこか「重い」印象を持っていたが、
イチロー選手の、ライトに向かう軽快な足取りや、
飛球をロックオンしながらの走り出し、
バットを構える時の集中の仕方、
ゆっくりと丁寧にボールをまわす投球フォームなどを見ていると、
白いボディコンシャスなユニフォームも相まって、
まるでバレエのダンサーのようだった。
スタジオでモデルを撮ることと、
競技場でアスリートを撮ることが、
自分の中で等価になった瞬間だったと思っている。

1997 415号 キャンプ時にベンチにて、珍しく汗を感じる写真を撮ることが出来た。

左:1997 415号 右:現在発売中 836号
 

それからはや16年、
今回のブツ撮りは、SIGMA DP2 Merrillを手持ちで行った。
最近、このカメラで撮影している花や虫の写真を見て、
革や布の独特の質感描写に相応しく、
今回の撮影状況にも対応できると判断したからである。
気分的には、手持ち360ミリ付き8×10だと思っている。
イチロー選手の「靴」「グローブ」「バット」の3枚、
坊主頭になった彼の野球道を表現すべく超ミニマムモノクロとした。
ナンバー 836号 「イチロー不滅の4000本」特集 発売中!

 近頃は、イチロー道を極めつつあるオーラさえ感じてしまう。
坊主頭のイチロー選手のポートレートは
是非撮りたいと思っている。


そんなイチロー選手が、将来VIPで招待されるかもしれない
2020年の東京オリンピック開催が決まったようだ。
この国の総理大臣が全世界に向けて、
今も未来も放射能は問題ない。
責任を持って解決する、
という内容をニコニコしながらあっさり宣言してしまった。
会期が近づけば、選手サイドもしくは国単位で、
原子力村の手が届かないところで
放射能に関する検査がいろいろと行われることになるだろう。
命を削って長年頑張った選手達に、
放射能が原因でボイコットさせる事だけは回避しなければならない。

東京オリンピック前に、福島原発事故に対する世界からの
ほんとうの審判が下されることになるだろう。

そして、全世界が注目する開会式において、
日本が、脱原発と平和主義を、
胸を張って世界に叫ぶ時代になっていて欲しいと
心から願っている。


9.06.2013

とんぼ


散歩中にこの写真を小さなカメラ(SIGMA DP2 Merrill)で
撮ったときに、八ヶ岳のとんぼは東京に比べて逃げない?気がしていた。

昨日の夕方、さっそくとんぼの様子を見る為に散歩に行って、
指にとまらせようとしたらあっけなく成功した。


この動画は指にとまってるところを写真に収めたのち、
一旦飛び上がったものの、頭上にホバリングしていたので、
まさかと思って指を高く掲げたら
なんともう一度指にとまった時のものである。
その直後に強烈に赤い顔をした別の赤とんぼを撮ることが出来た。



 そんなわけで、八ヶ岳のとんぼに嫌われていない気がしたので、
今日、午前と午後に約一時間ずつ、NikonD800Eにリングストロボを付けて
本気の散歩をしてみた。


レンズはチューブを付けるので絞り環が必要なこともあり
SIGMAの100ミリマクロ+チューブ3連。
データは全て1/250s f11(絞り環目盛り)ISO100
(機械式絞りこみなので11までしか連動しない)
一年前からNikonさんには、
CANONのMPマクロに匹敵するマクロレンズを
開発して欲しいと伝えてはいるが
いまだにマニュアルフォーカスで我慢している。
ニコンの高度なAFシステムをマクロ撮影においてフルに使う事が出来たら、
格段に歩留まりがよくなるだろう。
フィールドでは、風や虫の動きと格闘しながら
害虫や蛇の心配もしなくてはならない。
一般的な写真においては、簡単便利はあまりいいことだとは思っていないが
等倍以上のマクロの世界に関しては、
少しでも便利であることがとても重要だと思っている。
 世界中の虫フリークもきっと待ち望んでいるはずである。


















8.17.2013

野良な花達

田舎で見る太陽の光を浴びた野良の花が美しい。
前回のポストでも少し触れたが、
なんとも言えない生命力溢れるたくましさと、
無骨な美しさが忘れられなくて、その後も気になった花を探し、
持ち帰っては写真を撮っている。

昨日2週間ぶりに東京に戻り、花屋の花を覗くと、
傷も無く花びらにもばらつきやちぎれは無いものの、
田舎で見る野良な花のもつ迫力がまったく感じられなくて、
少し驚いてしまった。

田舎で野良な花達を撮ろうと思う。
ペンの「FLOWERS』や上田義彦の「FLOWERS」など
植物の写真集も嫌いではなかったが、まさか自分が撮りたくなるとは
思ってもみなかった。

ひとつ気になっていることがある。
野良な花達をカットして持ち帰り撮影するべきか、
その場で切らずにそのまま撮るべきか、
そこが問題である。
(野良な花達は、その場で天寿をまっとうして種を落とす事が
とても重要な営みであると感じるからである。)

8.10.2013

二〇一三年、夏

昨年の夏は、写真展「企救中」で同級生と過ごしていたので、
今年は田舎で夏を感じることにした。

山梨の両親が住む家の庭にすいかの種を植えて約3週間
ジャックと豆の木とまではいかないが、それなりに育ってきた。



ROADMOVIESというアプリで簡単に作成出来る。
映像の順番は変えることが出来ないが、
お気楽ないいソフトだと思う。
HONDAのプロモーションで開発されたものなので、
無料で手に入るうちに。

種から芽が出て、つたが伸びて草むらが出来ただけで、
葉の裏にはアブラムシが群生し、蝶やハチが飛来している。
そして、庭の物干竿に時々のぼっていた二匹のカエルが、
どうやらそのまま住処にしているようである。
意外だったが、水につかってなくて生きていくカエルもたくさんいるようで
朝はいつも強い日差しを受けてひなたぼっこをしている。

Nikon D800E チューブ+Sigma100mmMacro
Nikon D800E チューブ+Sigma100mmMacro
Nikon D800E チューブ+Sigma100mmMacro

先日、いつもお米を売ってもらっている農家に伺った際、
ばあちゃんが花をプレゼントしてくれた。
黄色い花にはおまけがついていたので、庭にビールケースを置いて
背景にカレンダーの裏紙をたらして、自然光だけで、約30分かけて虫を追いかけた。

SigmaDP2Merrill クローズアップレンズ
SigmaDP2Merrill クローズアップレンズ(トリミング)

一昨日、夕方近くに窓の外を見ると、巨大な鳥が飛来した。
住空間の近くにサッシからは入ってこれないような大物の鳥が来ると、
さすがにビビったがすかさず望遠レンズを手に取って写真に収めた。

Nikon D800E 80-400 1/1600s f6.3 ISO100
すぐに飛び立つだろうと判断して、とっさにニコンのカメラの3Dトラッキングという
AFモードを使う事を思い立った。
Jリーグオフィシャルフォトグラファーの仕事をキャノンでやっていたせいで、
自分の中ではいまだにセンターセンサーしか使わない事が多いが、
空に舞う巨大な鳥ならば、オートフォーカスの食い付きがよくわかるだろうと
思ったからである。結果は狙い通り、カメラが勝手に鳥にピントを合わせ続けた。

Nikon D800E 80-400 1/1600s f6.3 ISO100
Nikon D800E 80-400 1/1600s f6.3 ISO100
こんなに食い付きがいいならばということで、カメラを持って外に走り出して
とんぼや小鳥を狙ってみた。さすがに食い付きは悪くなるが、捕まえたところで
落ち着いてシャッターを押せばかなりの確率で合焦していた。

Nikon D800E 80-400 1/1600s f6.3 ISO100
Nikon D800E 80-400 1/1600s f6.3 ISO100


昨日、長崎の原爆投下の日だった。
朝のワイドショーでなぜか原爆の話をしていなかったので、
実際に天草で原爆を目撃した親父の話をiPhoneで動画に収めた。



結局、放射能爆弾の正体は語られないまま、時間が経っていたようで、
今の状況と何かが似ているような気がしてならない。

今年の長崎平和宣言

いまだに溶け落ちた放射能の固まりがどこでどうなってるか誰も分からない状況で、
しかも、放射能汚染された冷却水が海に流れ混んでいるなどと今頃騒いでいる
放射能汚染拡大中なこの国家が、
今年の四月にジュネーブで開催された核不拡散条約(NPT)再検討会議準備委員会で提出された核兵器の非人道性を訴える共同声明にサインをしなかったことに、
今頃気づいてしまった。
アベノミクスなんたらマネーゲームなんかやってる場合ではない。
少しくらい消費税をあげようが、国民の安全と自由が保障されるならば
経済なんてどうでもいい。
金より大事なものがあるだろう。
二年前にも口にしたが、もうやめようよ、原発。
海外に売るなよ、こんなひどいもの。。
自然エネルギー開発や利権に、マネーゲーム野郎どもはすでに群がってるようだが、
ほんとに安全で環境に優しいならば、好き勝手にどんどんやってくれ。

こんなに暑いこの夏、どこも電気不足なんて言ってないじゃないか。
暑苦しいひまわりを見ただけで、放射能による奇形か?
などと思ってしまう自分が悲しい。

二〇一三年夏、これからはいろんな意味で省エネで生きることに決めた。

iPhone5

8.02.2013

吐竜(どりゅう)の滝

数ヶ月前から、両親の住む八ヶ岳に通っている。
母親が身体障害者になったことと、同居していた兄が仕事の都合で家を出たこともあり、
親孝行という名の下に、撮影の仕事が終わると猛暑の東京から逃げ出している。

いつものように朝5時に起きる父親が、耳が遠いせいでテレビを大音響で
点けるおかげで、毎日朝日とともに起きなければいけない。
親父のラジオ体操が終わり、朝食を食べて、掃除機をかける。
今日は仕事も無かったこともあり、
贅沢なラジオ体操代わりということにして、
近所のお気に入りポイント、『吐竜(どりゅう)の滝』に軽四駆を走らせた。

週頭の広告撮影でお借りしたNikonの80~400ミリレンズの解放付近での
周辺落ちの具合が、なつかしい感じがしていたので昨日の夕方にテストした。
真剣に欲しくなってしまったので、
今朝の相棒はそのレンズのついたD800E一台手持ちである。
家から車で10分程の滝の駐車上に車を止めて、一服した。
滝までの遊歩道約5分もカメラ以外は持ちたくないので、
予備のCFカードと雨用のゴミ袋だけをポケットにねじ込み、
持ってきたお茶半分を一気に飲み、熊注意の看板の立つ遊歩道を滝まで走った。

朝方は晴れていたが、いきなり雲に包まれて、
滝の前にある巨岩の上で、どう撮るか一瞬考えた。
昨日のあがりで気に入っていた1/1250s f5.6で攻めることにした。
そして水の流れ動きだけに集中したかったので、
初めてオートISOというものを使う事にした。
いろいろカメラを動かしてファインダー表示をみると
感度1000~4000あたりを行ったり来たりしていたがそれも含めてテストということで
山の中の岩の上に仁王立ちになり、一人きりで黙々とシャッターを押し続けた。
宮本武蔵しかり、修行とは山奥で一人で行うのである(笑)

1時間程経過して、我に返り、後ろを振り向くと30人程の観光客が、
みんなカメラを持ってこちらを狙っていた。
子供達はロンゲのおっさんに奇異な目を向けていた。

空を見ると、そろそろ雨が降ってきそうな雲行きだった。
何もためらわずに車へ走ってもどり、
煙草に火をつけると大粒の雨がフロントガラスに落ちてきた。
大きな国道を走って少し標高を下げたら、何事も無かったように空は晴れ渡っていた。

というわけで、今朝のあがり。
自分用クールダウン写真61枚。