8.02.2013

吐竜(どりゅう)の滝

数ヶ月前から、両親の住む八ヶ岳に通っている。
母親が身体障害者になったことと、同居していた兄が仕事の都合で家を出たこともあり、
親孝行という名の下に、撮影の仕事が終わると猛暑の東京から逃げ出している。

いつものように朝5時に起きる父親が、耳が遠いせいでテレビを大音響で
点けるおかげで、毎日朝日とともに起きなければいけない。
親父のラジオ体操が終わり、朝食を食べて、掃除機をかける。
今日は仕事も無かったこともあり、
贅沢なラジオ体操代わりということにして、
近所のお気に入りポイント、『吐竜(どりゅう)の滝』に軽四駆を走らせた。

週頭の広告撮影でお借りしたNikonの80~400ミリレンズの解放付近での
周辺落ちの具合が、なつかしい感じがしていたので昨日の夕方にテストした。
真剣に欲しくなってしまったので、
今朝の相棒はそのレンズのついたD800E一台手持ちである。
家から車で10分程の滝の駐車上に車を止めて、一服した。
滝までの遊歩道約5分もカメラ以外は持ちたくないので、
予備のCFカードと雨用のゴミ袋だけをポケットにねじ込み、
持ってきたお茶半分を一気に飲み、熊注意の看板の立つ遊歩道を滝まで走った。

朝方は晴れていたが、いきなり雲に包まれて、
滝の前にある巨岩の上で、どう撮るか一瞬考えた。
昨日のあがりで気に入っていた1/1250s f5.6で攻めることにした。
そして水の流れ動きだけに集中したかったので、
初めてオートISOというものを使う事にした。
いろいろカメラを動かしてファインダー表示をみると
感度1000~4000あたりを行ったり来たりしていたがそれも含めてテストということで
山の中の岩の上に仁王立ちになり、一人きりで黙々とシャッターを押し続けた。
宮本武蔵しかり、修行とは山奥で一人で行うのである(笑)

1時間程経過して、我に返り、後ろを振り向くと30人程の観光客が、
みんなカメラを持ってこちらを狙っていた。
子供達はロンゲのおっさんに奇異な目を向けていた。

空を見ると、そろそろ雨が降ってきそうな雲行きだった。
何もためらわずに車へ走ってもどり、
煙草に火をつけると大粒の雨がフロントガラスに落ちてきた。
大きな国道を走って少し標高を下げたら、何事も無かったように空は晴れ渡っていた。

というわけで、今朝のあがり。
自分用クールダウン写真61枚。