6.24.2011

サーフィン

夏だ、海だ、サーフィンだ・・・
残念ながら、私はサーフィンをちゃんとやったことがない。

大学時代は、親に買ってもらった赤い外車で、
おねーちゃんとサーフィンに出かける連中を横目に、
「車買ったら、俺だってサーフィンくらいするぜよ・・」
カメラマンとして独立してからは、
「40くらいでサーフィンデビューでもするぜよ・・」
気が付いたら、四捨五入で50である。
ハワイに遊びに行って、サンデービーチで地元の少年にブギーボードを借りて、
果敢に海に突っ込んだのはいいが、
波にもまれて海パンがひざまで脱げる始末。


10年程前、マガジンハウスの広告部から、
タグホイヤーのタイアップページの撮影依頼を頂いた。
同時にポパイ・ブルータス・アンアンにそれぞれの構成で使用されるということで、
モノクロでサーファーのカップルをルをポするようなスタイルで撮影した。

とはいっても、海に入ってるシーンを望遠レンズで浜から狙うだけでは、
なんだかサーファーになれないカメラマンとしては、物足りない「気分」で、
ウエットスーツを着込んで、水中カメラを持って二人に付いて海に入った。

この時のスーパーナイスなプロポーションを持つ女性サーファーのおかげで、
濡れた黒のウエットスーツフェチになってしまった。
ボードにしがみついて、黒光りする女性の体を目の前にすると、
なんだか、すげえかわいいメスのいるかとランデブーしているような・・
太古にインプットされた遺伝子の記憶がくすぐられるような・・・意味不明

ニコノス28ミリ トライX
しかも匂いフェチでもあるこの鼻には、
女性の香りと海の匂いが混ざったなんともいえない脳に直行する刺激が感じられた。
恋なんて、一発で始まりそうである。
数年前にブルガリの新しい香水「アクア」の発表会でシシリーを訪れた際に嗅いだ香りは、
まさにその時の記憶を蘇らせた。
お土産に頂いたその「アクア」を数回は試してみたが、
なんだか好きな子がいるのにちっともアタックできないような、、、
まるで、幾つになってもサーフィンに挑戦しない自分を
思い出してしまうようなしょっぱい気がして、家に遊びに来た若者にあげてしまった。

銀座あたりを歩くと、忘れた頃に香ってくる「アクア」のせいで、
「50になったら、サーフィンでもやるぜよ・・・」と宣言したいところだったが、
関東の海は、放射能という匂いのない悪魔に汚染されてしまった。

グアムの放射線汚染状況

もちろん、大気もそれなりに汚染が蓄積されている。

測ってガイガー


この国の首都圏は、内部被爆も考慮すると、
しっかり法律基準年間1ミリシーベルトを超える放射能汚染地域となってしまったようである。
もし、将来的に健康被害が出始めたとしたら、過疎化どころの騒ぎではない。

世界の漢達を魅了して止まないサーフィンというものを、
人生で一時期でも修行のようにどっぷり味わいたいと願っているが、
またもや、、10年先に持ち越すことになりそうである。

ポパイより