10.22.2011

三浦 雄一郎

2009年、雑誌GQの仕事で三浦雄一郎さんの撮影をするために銀座の東映へ向かった。
映画「剣岳」を三浦さんに見ていただいて、感想を伺うためだった。

とても気持ちのいい映画で、編集の山本さんも興奮していた。
映画の余韻にひたる暇も無く、別の部屋でストロボを準備しながら待っていると、
雪山用のストックを杖代わりにして三浦さんが登場した。

少し足をかばっていらっしゃったが、顔ははつらつとして元気そのものだった。
32歳でスキーの世界記録時速174キロを達成し、
60歳を過ぎてエベレスト登山を決意して、
メタボだった体を絞って70歳と75歳の時に2度も
エベレスト登頂を果たしている鉄人に一度お会いしたかった。
思ったとおりの懐の大きな優しい方だった。
思えば親父と一つ違いである。
こんな元気な親父を持ったら、きっと心配な反面、、
いろいろ笑って酒が飲めそうである。

60を過ぎてこんな行動力を持てることに驚くとともに、
人間なんてものは、やる気さえあればいくつになってもなんでも出来るのだと、
強く背中を押してくれているようで嬉しくなる。

放射能という強烈な敵が立ちはだかってはいるが、
まだまだ、人生もう半分、捨てたものではない・・

使い込んだストックとともに

この時、御一緒させていただいた編集の山本さんが職を辞して、
Sumallyというソーシャルネットワークを立ち上げた。
野心と夢の塊である彼のことだから、
まだまだいろいろと形を変えるのかもしれない。
2011年、大地震と津波と原発事故が発生し、
人々が物を所有するということに何がしかの疑問を感じたことは間違いないだろう。
そんな年に、この日本で「物欲」によって人々を繋ぎ、新たな百科事典となるような
システムを立ち上げたのは、とても面白いことだと思う。
いざという時、体一つで逃げることを日本人は体で感じたはずだ。
だが、物欲が無くなるほど聖人君主な生き方はなかなか出来るものではない。
どうせアホなら踊らなそんそん♪
というわけで、お暇な方は是非!
http://sumally.com/nakayamatatsuya